システム講師として生徒指導した経験やご依頼を受けてアレンジ・データを制作してきた中で常に頭に置いてきた【エレクトーンアンサンブルの舞台映えするアレンジ・演奏】のポイントをまとめました。
エレクトーンアンサンブルの舞台映えするアレンジ・演奏で大切なこと
1. 表現したい音楽の世界がはっきりと伝えられる
2. 飽きさせないアレンジ構成
3. アンサンブルならではの工夫がある
1.2.はソロと同様のポイントですね。
アンサンブルコンクールでの4分という短い時間の中で何をアピールしたいのか、どこを聴いてほしいのかハッキリと意識を持って構成を考える。構成がうまくできていれば、最後まで曲の展開をワクワクして聴いてもらえます。
こういう感想が聞けたら最高!
「この子たちのステージだけ空気が変わった感じがした」
「ステージでメンバー全員の気持ちが一つになっているのが伝わってきた」
「キメが揃って鳥肌がたった」
「掛け合いが面白かった」(ポピュラー系)
「物語に引き込まれた」(クラシック系)
具体的には、
ポピュラー系の曲の場合
・「前半1分ーアドリブ2分ー後半1分」位のバランスで構成
・「キメ」「ユニゾン」「掛け合いの部分」をアピール
・出来れば、ドラムや打楽器は生の方がライブ感があって良い
「キメ」はしっかりできているグループが多いですが、「ユニゾン」「掛け合い」で相手と目を合わせて一緒にプレイを楽しんでいるグループは少なかったりします。
大きなアピールポイントにできます!
ソロとは違い、皆で一つの音楽・ステージを作っている意識が必要ですね。
リズムは人間が演奏する生ドラムやパーカッションが一番ですが、打ち込みを使う場合でも小物楽器をプラスする、キーボードパーカッションを使うなど工夫すると、他のチームとの違いを出すことができます。
クラシック系の曲の場合
・「前半1分ー中間部1分半ー後半1分半」位の構成
・テンポの違う場面展開があるアレンジにし、指揮で呼吸を揃える部分を作る
・歌うメロディ部分の打楽器は打ち込みリズムではなく、キーボードパーカッションか生の打楽器で入れる。
クラシック系では、ただシーケンスに合わせるのではなく、オーケストラが指揮者に合わせるように指揮をする人を決め、しっかり自分たちの間合いで演奏を組み立てることが大事です。
この呼吸合わせの練習を入念にすることで、アンサンブルが一つの音楽になります。
また、トゥッティの合わせは出来ていても静かな部分での緊張感ある空気が作れていない場合が多いです。
(ヒマなパートの人の気持ちがどこかへ飛んでいたり…←目線や体の動きでバレます!)
自分のパートが全音符でも、全休符でも曲の中から出てはダメ。
どんなジャンルの曲でも「みんなで一つのものを作っていく」という意識を常に持ち、自分のパートの音だけを聞いている人がないように、みんなが全体の音を聴いて演奏できるようにしたいですね。
クラシック系・ポピュラー系共通して仕上げで大事なこと
・みんなで一つの音楽を作れているか客観的にチェックする
・聴く人に伝わる演奏になっているか
アンサンブルではメンバー全員が「どんな音楽にしたいか」共通認識を持って一つの音楽の世界を作り上げることが大切です。
自分のパートだけ黙々と練習していると、そんなところを忘れがちになります。
アンサンブルの目指すところをメンバーでいつも確認して、全体の音を聴きながら呼吸を揃えて演奏することを心掛け、録画もしてチェックしてみると丁寧な仕上がりになります。
(私自身、限られたレッスン時間では気づかなかったことに気づけたこともありました。)
録画は仕上げの段階に入ったらおススメのチェック方法です。
まとめ
・飽きさせない構成のアレンジになっているか
・アンサンブルならではのアピールができているか
・メンバー全員で一つの音楽を作り上げられているか
が大切です。
これからエレクトーンアンサンブルでコンクール出場される方の参考になれば幸いです♪