自分自身の出場経験、システム講師として生徒指導した経験、ご依頼を受けてアレンジ・データを制作してきた経験から得た【エレクトーンソロの舞台映えするアレンジ・演奏】のコツをまとめました。
エレクトーンソロアレンジの舞台映えするアレンジ・演奏に大切なこと
1. 表現したい音楽の世界がはっきりと伝えられる
2. 飽きさせないアレンジ構成
3. 難度の高い演奏技術をアピールする部分を入れる
具体的には、
ポピュラー系の場合
・「曲冒頭のインパクト」「キメ」「アドリブで表現力と技術のアピール」「かっこいいエンディング」
・他の演奏者にはないオリジナリティのあるアピール
・制限時間が4分の場合は「前半1分ーアドリブ2分ー後半1分」、制限時間が5分の場合は「前半1分半ーアドリブ2分ー後半1分半」程度を目安に構成
・かっちり拍に合わせて決めるところとラフに弾くところの差を意識
バラード調からテンポが変化して入ったり、キメでいきなり始まったり、曲の冒頭で聴く人を引き付ける工夫があるとよいです。
「キメ」は、その他の部分としっかり区別をして弾くことが効果的。ラフに弾いているところから、突然「バシッ」っとキメるイメージで弾くとメリハリある演奏になります。
(かっちり拍に合わせてキメるところとラフに弾くところの差を出すことは、とても大切です)
ビッグバンドアレンジなどでは「人数感の違いの表現」や「それぞれのソロ楽器の持ち味が出た奏法になっているか」もポイントになります。
「アドリブ部分」は、技術的な見せ場とメロディの表現力を存分にアピールできる場面、エレクトーンならではの機能(Sボイスの特徴を生かしたり)を使うようなフレーズを入れてみたりするのもいいですね。
そしてエンディングは「弾ききった!」というアピールができるように。
誰も弾いたことのないジャンルの曲・オリジナル曲やオリジナルアレンジ・他の演奏者がしてこない奏法・使わない音色を入れる・リズムのとりにくい変拍子や“間”を自分が支配する曲等他の演奏者とは違うオリジナリティのある音楽にできると強いです。
クラシック系の場合
・演奏者の持ち味が十分アピールできる曲選び
・「曲冒頭のつかみ」「中間部の歌うメロディ」「ラストの緊張感の高まり」
・制限時間が4分なら「前半1分ー中間部1分半ー後半1分半」 or 「前半1分ー中間部1分ー後半2分」、5分なら「前半1分半ー中間部1分半ー後半2分」 or 「前半1分半ー中間部2分ー後半1分半程度」で構成
・オーケストラの指揮者のように、曲全体をどう表現したいかはっきりした演奏する
本人の得意な表現が生かせる選曲が大切。
(歌うメロディが得意なら、そこでアピールできる曲にするなど)
その上で、印象に残るイントロや華やかなテーマから入り、中間部で歌う場面を作り、後半はテンポが徐々に上がったり、速いコーダ、速い再現部からもう一度ゆったり堂々と歌い上げるエンディングに持っていくなど飽きさせない構成にして聴く人の心をつかむ工夫をします。
演奏面では表現力のバリエーションをどれだけ持てるかがとても大切です。
様々な曲調に合わせたタッチのバリエーション、楽器奏法、呼吸と連動したフレーズの歌い方等々丁寧に使い分けて表現できれば強いです。
クラシック系・ポピュラー系共通して仕上げで大事なこと
・聴いてくれている方々に伝わるかどうか意識して客観的にチェックする
・素人の人が聴いても圧倒される、逆に専門の先生方が聞いても伝わる演奏になっているか
黙々とエレクトーンに向かって練習していると、こんなところを忘れがちになります。
そんな時に役立つのが「録画してみる」こと。
生徒さん御自身だけでなく、指導している側もレッスン時には気づかなかったことに気づけます。
仕上げの段階に入ったらおススメのチェック方法です。
まとめ
・「構成力・発想力」でアピールできる要素の詰まったアレンジ
・「演奏表現力のバリエーション」
・「全体を見渡し把握した演奏」
が大切です。
これからコンクールに挑戦される皆様のご参考になれば幸いです♪